
Ⅲ 北海道の1次産業の活性化
1次産業こそ、無償の富を有償化する正真正銘の自然エネルギー利用産業なのですが、農、林、水産業に従事する人たちにさえその自覚がないのは不思議です。
化石資源を掘り出して消費する鉱工業とは異なり、健全な土、森、海を次世代に引き継ぐことが求められる1次産業には、大規模化、機械化、工業化の発想とは異なる、自然エネルギーを生産の基盤とする取り組みが必要です。
自給自足と地産地消が本来の姿である産業ですが、広域流通経済のもとでの価格競争で、生産者が自分の生産物に自分で適正な価格付けをすることの出来ない現実があり、それが後継者の育成をも困難にしています。
自然エネルギー利用の対象を生産物の貯蔵、加工にまで広げる取り組みから何が見えてくるかを考えてみたいと思います。