
(赤いところは温度の高いところ)
1-5 目に見えない放射エネルギーと見えない断熱材
何億光年の星という言葉を聞くと、想像を絶する距離と時間を経てもなお、それを発した星の形や色などの情報を縫に伝えてくれる・その光りの性質や宇宙の透明度には驚嘆を覚えます。
1億5000万kmの距離を約8分で至障する太陽からの日射は、光として、熱として、紫外線や赤外線としての多様な性格と働きを持ち、生命を育み、植物を生長させ、環境を靴浄化して健康を保持し最後は熱となって環境の温度を保持する、命の源とも言える自然エネルギーであることは言うまでもありません。
日射が物体に入射すると反射、透過、吸収が起こります。反射光、透過光は光としての性質を持っていますが、汲収されたエネルギーは熱となってその物体の温度を上げ、その温度と物体の表面性状に応じて、より長い波長の放射エネルギーを周囲に発散し、再度反射吸収を繰り返します。これは、遠赤外線あるいは温度放射とも呼ばれる、目に見えない放射エネルギーです。
もし地球を取り巻く大気が透明か真空であれば、この放射エネルギーはそのまま宇宙に放散されてしまいますが、雲や目に見えない断熱材に包まれた星であるために、この波長の長い放射エネルギーもまた、太陽にも匹敵する自然エネルギーとして、地球の熱収支と共に私達の生活に深い関わりを持っています。