住宅リフォーム事業について
「住み慣れた住まいを、きちんと手入れして、長く大切に使う」ことを基本とする近年の住宅リフォーム状況の推移から、一般消費者や事業者向けセミナー、リフォーム相談会などを通じて性能向上リフォームを中心とした知識・技術の普及・啓発を図るとともに、「安心なリフォーム事業者選び」に係る「北海道住宅リフォーム事業者登録制度」の登録事業者情報、「住宅の現況調査やリフォームアドバイス」を担う「北海道住宅検査人登録制度」の登録検査人情報を提供しています。
【性能向上リフォーム等の普及・啓発活動】
消費者が安心して適切な住宅リフォームを実施するために必要な情報やリフォーム事業者の技術力向上に資する情報をセミナー等の企画・実施を通じて提供しています。
【北海道住宅リフォーム推進協議会との連携】
北海道住宅リフォーム推進協議会は、「消費者が安心して適切な住宅リフォームが行われる環境整備を図ること」を目的として設立されました。当協会はその事務局として、北海道住宅リフォーム推進協議会が主催する消費者・事業者向けセミナー等の企画・実施を担っています。
北海道住宅リフォーム事業者登録制度
この制度は、一定の要件を満たす住宅リフォーム事業者を登録し、この登録事業者の基本情報や過去に実施したリフォーム事例などの情報を公開することで、消費者が安心で適切なリフォームが行える環境整備を図ろうとするものです。詳しくは北海道住宅リフォーム推進協議会のホームページをご覧ください。
北海道住宅検査人について
北海道住宅検査人は、積雪寒冷地である北海道の木造住宅の特徴的な構工法や劣化現象を踏まえた独自のテキスト・資料を用いた講習と、屋内・外や設備などの状態を漏れなく把握し判定評価する内容の濃い現況調査判定シートや現況詳細調査シートの使用により、客観性・信頼性の高い住宅の現況把握が可能となることを目指しています。
北海道では、安心で良質な家づくりができる環境を整備すること目標に「きた住まいる」制度を設けており、良質な既存住宅の一つとして「北海道R住宅」をブランド登録しました(平成29年4月)。北海道R住宅では、改修工事の前に住宅のインスペクションを行うこととなっており、北海道住宅検査人として登録された技術者による所定の調査が必須の要件となっています。
なお、北海道R住宅は、「住宅・建築物省エネ改修等推進事業(国交省)」で採択された「北海道R住宅システム」では、補助金の支給や北海道R住宅専用ローンを利用することができます。
※きた住まいるブランド住宅(http://www.kita-smile.jp/brand_house.html)
※北海道R住宅(http://hokkaido-r.jp/)
【北海道住宅検査人登録制度の概要】
既存住宅の流通を促進するためには、既存住宅の現況やリフォーム後の住宅の性能等を一目で伝えるための住宅品質の表示、施工履歴保管制度の導入が必要とされています。この制度は、北海道において平成17~19年度の3カ年にわたり検討され、その結果をもとに設けられた既存住宅の流通段階で必要とされる「仕組み」のひとつです。平成21年6月に北海道住宅検査人登録要綱が制定され、この登録に係る業務は(一社)北海道建築技術協会が担っています。
【北海道住宅検査人の役割】
住宅所有者・不動産事業者・施工業者によらない第三者の立場として、既存住宅における現況の傷み・劣化・不具合の状況等の調査を目視、検査機器等により実施し、結果の評価及び改修にあたってのアドバイスを行い、リフォームする際の的確な情報を提供します。
【北海道住宅検査人と他の資格による検査内容の違い】
北海道住宅検査人は、住宅の構造耐力上主要な部分(基礎、壁、柱、小屋組、土台、斜材、はりなど自重若しくは積雪、風圧、又は地震などを支えるもの)や雨水の浸入を防止する部分(屋根、外壁など)だけではなく、断熱材や防湿シートの劣化状況確認、小屋裏や床下の状況などを立入確認し、現況報告をするだけではなく、所有者に対して「長く暮らせる住まい」に必要な改修・改善内容などの助言を行います。
北海道住宅検査人制度と他の資格者制度の検査内容の違いは次のとおりです。
北海道住宅検査人 | 既存住宅状況調査技術者 | |
調査部位
(必須内容) |
・構造耐力上主要な部分 ・雨水の浸入を防止する部分 ・小屋裏の原則立入確認(小屋組み、通気措置、断熱材など) ・床下の原則立入確認(カビ臭、土台腐朽、土の状態など) ・断熱材、防湿シートの劣化状態確認 ・内装材、建具等の劣化状態確認 |
・構造耐力上主要な部分 ・雨水の浸入を防止する部分 |
基礎と傾斜の調査方法 | ・鉄筋探知機による基礎配筋の確認 ・「レーザーレベル」による床の傾きの確認(各室及び各階の4隅) |
・基礎は目視のみ(鉄筋探知はオプション) |
調査報告 | ・調査対象部位の劣化事象の有無 ・調査結果評価、改修アドバイス ・断熱性、気密性等の改善アドバイス |
・調査対象部位の劣化事象の有無 |
北海道住宅検査人と他の資格者の業務範囲の比較
北海道住宅検査人 | 既存住宅状況調査技術者 | |
北海道R住宅専用ローン適用のための現況調査・評価 | 〇 | × |
きた住まいるブランド住宅である「北海道R住宅」登録のための既存状況の 調査・評価 | 〇 | × |
長期優良住宅化リフォーム推進事業における インスペクション |
× | 〇 |
宅建業法に基づくインスペクション | × | 〇 |
【受講資格】
次の①、②の要件をすべて満たす必要があります。
①建築士法に基づく建築士(一級、二級、木造)等の資格を有する者
②住宅金融支援機構の木造戸建住宅の検査・審査に係わる「適合証明技術者」の資格を有する者、又はこれと同等と認められる資格※1を有する者、もしくは既存住宅の検査の経験※2を有し検査業務に精通している者
※1 同等と求められる資格
一 住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく「住宅性能評価員」
二 住宅瑕疵担保責任保険協会による「既存住宅現況検査技術者」
三 既存住宅状況調査技術者登録制度に基づく「既存住宅状況調査技術者」
※2検査の経験年数
一 住宅のアフターサービスとしての定期的な点検・・・・・・・・・・3年
二 事前調査を伴う住宅リフォーム工事の施工・・・・・・・・・・・・3年
詳しくは、「北海道住宅検査人登録要綱」・「北海道住宅検査人登録要領」をご覧下さい。
登録講習会は年1回実施します。
【登録有効期間】
・登録講習会を受講した日から5年間
北海道住宅検査人登録制度に係る委員会・委員名簿
1)運営委員会(令和3年度)
役 職 | 氏 名 | 所 属 | |
委員長 | 福島 明 | 北海道科学大学名誉教授 | |
委 員 | 西原 輝 | 住宅金融支援機構北海道支店 副支店長 | |
委 員 | 伊藤 隆英 | (一社)北海道建築士会 専務理事 | |
委 員 | 飯沼 善範 | 北海道建設部住宅局 建築指導課長 | |
委 員 | 服部 倫史 | ㈱シー・アイ・エス計画研究所 代表取締役社長 | |
委 員 | 森尾 薫 | 北海道既存住宅流通促進協議会 事務局長 | |
委 員 | 能勢 淳彦 | (一財)北海道建築指導センター 専務理事 | |
委 員 | 廣田 誠一 | 北海道立総合研究機構 北方建築総合研究所 建築研究部長 | |
委 員 | 平田 勝 | 北海道R住宅事業者ネットワーク 代表 | |
委 員 | 吉野 利幸 | (一社)北海道建築技術協会 専務理事 |
2)検査人登録講習委員会(令和3年度)
役 職 | 氏 名 | 所 属 |
委員長 | 服部 倫史 | ㈱シー・アイ・エス計画研究所 代表取締役社長 |
委 員 | 宮下 悟 | エスパス一級建築士事務所 代表 |
委 員 | 長江 彰一 | ハウスサポート(有)一級建築士事務所 代表取締役 |
委 員 | 辻内 匡之 | 北方住環境プロデュース 代表 |
委 員 | 東出 憲明 | INDI㈱ 代表取締役 |
委 員 | 大沢 義文 | 住宅金融支援機構 北海道支店 地域連携グループ長 |
委 員 | 高倉 政寛 | 北海道立総合研究機構 建築研究本部 企画調整部 主査 |
委 員 | 吉野 利幸 | (一社)北海道建築技術協会 専務理事 |
オブザーバー | 本荘 和敏 | 北海道建設部住宅局 建築指導課 課長補佐 |