1-6 気温の年変動も自然エネルギー
冬の雪や寒さを地域の欠点だと思ったり、春や秋のような気候が一年中続くといいなーなどと思うようなことはないでしょうか?
地球は楕円軌道を描いて太陽の周りを一年周期で公転しながら、北極と南極を通る自転軸を中心に24時間周期で自転しています。
もしこの公転軌道面に対して地軸(自転軸)が直交していたとすると(図A)一年中が春分か秋分の状態となって太陽は常に赤道面上を移動することになり、夜と昼の長さは一年を通して変わらず、季節変動もなくなってしまいます。
ただ、昼夜の変動は残りますから、地球上のどこかには心地良い気候、雪や寒さの心配のない地帯が現れていたかもしれませんが、その一方で、一年中太陽が地平線上を移動する北極や南極では、地面への入射角が小さくなることと、透過する大気層が厚くなるために、エネルギー源としての日射の効果はほとんどなくなって氷山が増え続けますし、逆に赤道付近は毎目が夏至となる強い日射で沙漠化し、極端に格差の大きな世界になるに違いありません。
一方、公転面と地軸が平行する形(図B)になると、北極と南極は半年毎に常に太陽が直上にある灼熱期と、全く太陽を見ない氷結期を繰り返すことになり、南北間に風や海流の強い流れをもたらす、嵐が吹き荒れる地球になってしまいます。