3-15 北海道の課題としての1次産業の活性化
1次産業の強みはその背後に無償の自然エネルギーがあり、自給自足と地産地消の経済があることです。
豊かな自然エネルギーに恵まれた北海道ですが、高齢化が進みながら職場がなく若い人たちが地元に残れない状況が続いているのが現状です。
大規模工業の誘致も試みられましたが、大事なのは1次産業の活性化です。
規模は小さくとも独自性を持つのが1次産業の誇りですが、同じ生産物を市場に出すだけでは自分で価格付けの出来ない受身の立場に置かれてしまいます。
建築という器を用いた自然エネルギーの活用方法に触れましたが、大規模化を競うのではなく、それぞれが自分の状況に応じて生産物を貯蔵・加工し、自分で値段がつけられるようにすることが活性化の一つの道ではないでしょうか。
生産と加工を並行させることは大変なことですが、今1次産業を希望する人は若い人を含めて決して少なくはありません。
新しく始めようとするならばこれほど難しい職業はないかもしれませんが、1次産業の中に特徴を持った貯蔵や加工を取り入れ、地域としての共有、自給を目指すならば、1次産業ならではの取り組みと活性化が見えてくるのではないでしょうか。