2015年8月20日

3-10 規格外品も廃棄物さえもすぐれた自然エネルギーの結晶

はね芋ケースに収まらない規格外の卵
はね芋ケースに収まらない規格外の卵

3-10 規格外品も廃棄物さえもすぐれた自然エネルギーの結晶

形が不揃いだという理由で市場に受け入れてもらえず、取れ過ぎると値崩れを起こし、廃棄処分される生産物が大量に残るのが1次産業の泣き所です。

しかしこうした規格外品や、廃棄物さえもが素晴らしい自然エネルギーの結晶であることは疑いなく、それをどう活用し利用するかが、貯蔵と加工の課題です。

1次産業の貯蔵と加工は、何段階かの流通を飛び越えて自分で値付けをする機会を増やし、廃棄される宿命にある生産物を独自ブランドの商品に格上げする、立派な自然エネルギー利用です。

工業発想の影響を受けて大規模化、専業化、効率化を求めてきた1次産業にとって、貯蔵はともかく加工にまで手を広げることは大変なことですが、加工や自給は本来、零細企業の典型ともいえる1次産業が、少しでも支出を減らそうとする経済の中で取り組んできた課題です。

新しい市場の開拓を必要とする大量生産を目的とするのではなく、それぞれの特徴を生かし、自給自足と地産地消の発想で取り組むのが肝要です。

1次産業の強みは、優れた加工品を作るための原料の選択だけではなく、士壌改良、肥料、育種、育成、収穫、乾燥、貯蔵のすべてに思いを馳せて吟味し、試みることができる点で、そこに独自のブランドを育てる素地があります。

「断熱から生まれる自然エネルギー利用」(北海道大学名誉教授 荒谷 登) Ⅰ 自然エネルギーって何だろう 1-1 地球という外断熱された星 1-2 外断熱された地球の特有のエネルギー 1-3 水に秘められた創造の知恵 1-4 氷という断熱材 1-5 目に見えない放射エネルギーと見えない断熱材 1-6 気温の年変動も自然エネルギー 1-7 地域性に富んだ自然エネルギー 1-8 変動から生まれ変化を促す自然エネルギー 1-9 自然エネルギーは全自動の環境保全エネルギー 1-10 温暖化の恐怖 1-11 自然エネルギー利用の難しさとやさしさ 1-12 地域の宝としての自然エネルギー Ⅱ 自然エネルギー活用の器としての建築 2-1 自然に親しむための器 2-2 むらのない環境をつくる器 2-3 自然エネルギーの個性を尊重するための器 2-4 変動から生まれる自然エネルギーを生かす器 2-5 自然エネルギーを環境調整の主役にする器 2-6 昼の光を生かす器としての建築 2-7 夜の光の演出 2-8 湿度調整の器としての建築 2-9 新鮮な外気を生かす器 2-10 無償の富を生かす器としての建築 2-11 自然エネルギーを後世に引き継ぐ器としての建築 Ⅲ 北海道の1次産業の活性化 3-1 典型的な自然エネルギー利用としての農・林・水産業 3-2 1次産業の環境整備に生かされなかった寒地建築技術の蓄積 3-3 ビニールハウスの熱環境 3-4 雪利用の貯蔵技術 3-5 貯蔵と加工のある 1.5次産業の育成と建築技術 3-6 天日干しの魅力 3-7 自動制御不要の氷温貯蔵 3-8 低温乾燥貯蔵の工夫 3-9 断熱材で建物を作る 3-10 規格外品も廃棄物さえもすぐれた自然エネルギーの結晶 3-11 過疎化と疎外を招く大規模化指向 3-12 森を生かすナショナルプロジェクト 3-13 薪利用の建築的な工夫 3-14 地産地消の共同体(コミュニティ) 3-15 北海道の課題としての1次産業の活性化 Ⅳ 持続可能な成長への期待 4-1 弱さを大切にする成長 4-2 持っている特質を生かす成長 4-3 共有の富を育てる成長 もくじ リンク
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