2015年8月20日

3-8 低温乾燥貯蔵の工夫

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3-8 低温乾燥貯蔵の工夫

湿潤の風土の日本では、乾燥した海産物、穀類、野菜や果実などを作っても放置するとたちまち湿って風味が失われ、かびや虫の被害を受けますが・夏に低温乾燥の貯蔵環境をつくるのは、冬に高温、高湿環境をつくるよりも面倒です。

地下水や放射冷却や雪や氷で空気を冷却すると温度は低下しますが湿度も上昇しますので、乾燥状態にするには再度加熱が必要です。

最も簡単なのは除湿機を使う方法ですが、断熱された貯蔵庫で除湿機を運転すると湿度は下がりますが気温が異常に高くなります。

空調機を運転すると除湿される前に気温が下がり、自動制御が働いて空調機が止まってしまうため、逆に低温高湿の状態になってしまいます。

一つの解決策は、空調機から吹き出される低温空気と、取り入れ空気の間に顕熱交換器を設け、冷却コイルに入る前に取り入れ空気の予冷をすると同時に、吹き出す空気を温めて相対湿度を下げる方法で、調整によって温度湿度を自由にコントロールすることができます。

最近は無償の自然エネルギー利用という触れ込みで、冷熱源としての雪利用が試みられていますが、前頁の方法で氷を作ると、巨大な雪貯蔵庫なしに、氷利用の低温乾燥貯蔵が可能になります。

「断熱から生まれる自然エネルギー利用」(北海道大学名誉教授 荒谷 登) Ⅰ 自然エネルギーって何だろう 1-1 地球という外断熱された星 1-2 外断熱された地球の特有のエネルギー 1-3 水に秘められた創造の知恵 1-4 氷という断熱材 1-5 目に見えない放射エネルギーと見えない断熱材 1-6 気温の年変動も自然エネルギー 1-7 地域性に富んだ自然エネルギー 1-8 変動から生まれ変化を促す自然エネルギー 1-9 自然エネルギーは全自動の環境保全エネルギー 1-10 温暖化の恐怖 1-11 自然エネルギー利用の難しさとやさしさ 1-12 地域の宝としての自然エネルギー Ⅱ 自然エネルギー活用の器としての建築 2-1 自然に親しむための器 2-2 むらのない環境をつくる器 2-3 自然エネルギーの個性を尊重するための器 2-4 変動から生まれる自然エネルギーを生かす器 2-5 自然エネルギーを環境調整の主役にする器 2-6 昼の光を生かす器としての建築 2-7 夜の光の演出 2-8 湿度調整の器としての建築 2-9 新鮮な外気を生かす器 2-10 無償の富を生かす器としての建築 2-11 自然エネルギーを後世に引き継ぐ器としての建築 Ⅲ 北海道の1次産業の活性化 3-1 典型的な自然エネルギー利用としての農・林・水産業 3-2 1次産業の環境整備に生かされなかった寒地建築技術の蓄積 3-3 ビニールハウスの熱環境 3-4 雪利用の貯蔵技術 3-5 貯蔵と加工のある 1.5次産業の育成と建築技術 3-6 天日干しの魅力 3-7 自動制御不要の氷温貯蔵 3-8 低温乾燥貯蔵の工夫 3-9 断熱材で建物を作る 3-10 規格外品も廃棄物さえもすぐれた自然エネルギーの結晶 3-11 過疎化と疎外を招く大規模化指向 3-12 森を生かすナショナルプロジェクト 3-13 薪利用の建築的な工夫 3-14 地産地消の共同体(コミュニティ) 3-15 北海道の課題としての1次産業の活性化 Ⅳ 持続可能な成長への期待 4-1 弱さを大切にする成長 4-2 持っている特質を生かす成長 4-3 共有の富を育てる成長 もくじ リンク
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