2015年8月20日

2-6 昼の光を生かす器としての建築

昼の光が溢れるアトリウム
昼の光が溢れるアトリウム

2-6 昼の光を生かす器としての建築

一日の始まりを告げる朝日が部屋の奥にまで差し込み、天空光を含む強い光が室内に活気を与え、紅く彩られた夕日が室内を染め、縁側に出て夜空に輝く月や星を眺め、揺らぐ炎や小さな灯りで夜の空間を演出し、暗さのなかに作られる明るさを楽しむのが、光をめぐる一日の生活でした。

暗く照度の低い所では色温度の低い暖色系の光源、明るく照度の高い場所では天空光のような色温度の高い清明な光に包まれるのが自然で、私達はそうした自然環境に親しみ、慣れてきました。

人工光源の出現で地下空間や大規模建築が可能になり、天空光に近い白色光で部屋全体を明るくする昼型の照明が普及しましたが、多様な変化と、情報を伝える自然光への渇望は強く、むしろ大規模建築ほど、窓からの採光や展望を重視しながら人工照明を用いる併用方式が主流になっています。

省エネルギー上の配慮から晴天時には消灯することが求められる補助照明ですが、消し忘れで効果が現れない事例も少なくありません。

むしろ補助光源の使用は特に暗い日や日没後の使用を想定して暖色系とし、晴天時に点燈すると違和感を覚え、黙っていても消灯したくなるような環境をつくるなど、昼の光と夜の光との使い分けにも工夫が欲しいものです。

「断熱から生まれる自然エネルギー利用」(北海道大学名誉教授 荒谷 登) Ⅰ 自然エネルギーって何だろう 1-1 地球という外断熱された星 1-2 外断熱された地球の特有のエネルギー 1-3 水に秘められた創造の知恵 1-4 氷という断熱材 1-5 目に見えない放射エネルギーと見えない断熱材 1-6 気温の年変動も自然エネルギー 1-7 地域性に富んだ自然エネルギー 1-8 変動から生まれ変化を促す自然エネルギー 1-9 自然エネルギーは全自動の環境保全エネルギー 1-10 温暖化の恐怖 1-11 自然エネルギー利用の難しさとやさしさ 1-12 地域の宝としての自然エネルギー Ⅱ 自然エネルギー活用の器としての建築 2-1 自然に親しむための器 2-2 むらのない環境をつくる器 2-3 自然エネルギーの個性を尊重するための器 2-4 変動から生まれる自然エネルギーを生かす器 2-5 自然エネルギーを環境調整の主役にする器 2-6 昼の光を生かす器としての建築 2-7 夜の光の演出 2-8 湿度調整の器としての建築 2-9 新鮮な外気を生かす器 2-10 無償の富を生かす器としての建築 2-11 自然エネルギーを後世に引き継ぐ器としての建築 Ⅲ 北海道の1次産業の活性化 3-1 典型的な自然エネルギー利用としての農・林・水産業 3-2 1次産業の環境整備に生かされなかった寒地建築技術の蓄積 3-3 ビニールハウスの熱環境 3-4 雪利用の貯蔵技術 3-5 貯蔵と加工のある 1.5次産業の育成と建築技術 3-6 天日干しの魅力 3-7 自動制御不要の氷温貯蔵 3-8 低温乾燥貯蔵の工夫 3-9 断熱材で建物を作る 3-10 規格外品も廃棄物さえもすぐれた自然エネルギーの結晶 3-11 過疎化と疎外を招く大規模化指向 3-12 森を生かすナショナルプロジェクト 3-13 薪利用の建築的な工夫 3-14 地産地消の共同体(コミュニティ) 3-15 北海道の課題としての1次産業の活性化 Ⅳ 持続可能な成長への期待 4-1 弱さを大切にする成長 4-2 持っている特質を生かす成長 4-3 共有の富を育てる成長 もくじ リンク
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